スペシャル

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撮影:閑野欣次

ノグチ作品にみなぎる圧倒的なまでの緊張感、溢れ出る生命力。
その真髄に触れる絶好の機会だろう。
(安藤忠雄・建築家)

撮影:山本遼

石に語らせ、光をひそめ、セカイのくびきを解き放つ。
イサム・ノグチが、ここにいる。
(松岡正剛・編集工学研究所所長)

類例なきコラボレート
イサム・ノグチと和泉正敏

イサム・ノグチ庭園美術館 作業蔵
撮影:齋藤さだむ

1964年、ノグチは日本での滞在中、香川県牟礼町で代々続く石材店「和泉屋」の三男である石匠の和泉正敏(1938-/現・公益財団法人イサム・ノグチ日本財団理事長)と出会います。 ノグチ59歳、和泉25歳の時のことでした。 若いながらも腕の立つ和泉のセンスを見込んだノグチは、その後、《黒い太陽》(1969年、シアトル市蔵)をはじめ、様々な石の作品の制作を任せ、同地に野外アトリエと住まいを構えるに至ります。

二人の仕事における関係は、単なる師弟のそれとは異なる、類例なきコラボレートと呼ぶべきものでした。ノグチが和泉であり、和泉がまたノグチであるような、稀にみる協働関係の下、制作が進められていったのです。そして和泉との出会いは、ノグチにとって彫刻家としての最大の転換をうながすものとなりました。現在、牟礼のアトリエは、イサム・ノグチ庭園美術館として公開されています。同館のミッションは、ノグチ生前のままの環境を維持することであり、残された作品とともにノグチ芸術の聖地というべき無比の空間を今に伝えています。